ランサムウエア

ランサムウエアとかマルウエアとか。
聞いたことあるが、言葉の意味を覚えてないという人は多い。
ここで整理して覚えやすいようにしてみたいと思う。

まず、大きなくくりで「マルウエア(Malware)」がある。
これは悪意があるソフトウエア全般を指す言葉だ。
マルウエアの中にランサムウエアやウイルスなどがある。
これが最上階だと思えばよい。

ここからは、その悪意のあるソフトウエアの種類になる。

  1. ウイルス(Virus)
    一番長く使われてきた言葉で、昔はいろんなものを指していた。
    今は、「ファイルに感染(寄生)して増える」として分類されている。
    人の操作で感染することが多い(USBを差、不感染したファイルを開く)など。
    人の不注意によって起きる
  2. ワーム(Worm)
    ネットワークを通じて自動で増殖し、人の操作なしに勝手に広がる。
    USBを差したり添付ファイルを開いたり、Virusの感染方法と似ているが、ブラウザやネットワークのセキュリティーホールを経由して侵入されることもある。
    ツールやソフトウエアは最新にしてください
  3. フィッシング(Phishing)—手段の事をいう
    偽メール・偽サイトでログイン情報を盗む。
    盗まれた情報をもとにマルウエアを送り込む流れが多い。
    そのサイトは本物ですか?
  4. トロイの木馬(Trojan Horse)—手段の意味もある
    正常なソフトを装って侵入し情報を窃取、バックドアなどを仕掛けられる。
    フリー(無償)ソフトなど危険
  5. バックドア(Backdoor)—手段の意味もある
    自由に出入りできる「裏口」を作る。
    これを仕掛けれれるきっかけが既にあったはず
  6. ランサムウエア(Ransomware)
    システムやサーバー、PCが暗号化されて使用できなくなる。
    最大のポイントは、金品を要求される。
    感染経路は様々あるが、人の不注意だけではない。愉快犯ではなく、プロが行うため、被害を最小限に抑えるための手段を講じるべきである。
    中小企業の対策がおろそかになっていることが多いため、企業は専門家に依頼すること

このように、マルウエアにはいろんなものがあるが、中小企業が身の丈に合った対策がされてないことを私は懸念している。
利益のある中小企業は、なかなか素晴らしいソフトウエアを導入されていることがある。これに社員教育や被害が起きた時のマニュアルまで整備されているのなら言うことは無いが、実際はそうではない。
対策ソフトウエアを稼働させていれば、枕を高くして眠れるわけではないのに、枕が高いのはなぜだろう。
それは、「知らない」からである。

被害に遭う実情を知らないのだが、それ以前に、ランサムウエアが何なのかよくわかってないこともある。さらに、「ウチなんか狙われるわけない」などとタカをくくっていることもある。
大企業ほど高い壁を設置し、社員も教育し、マニュアルも整備されているため、狙うほうも狙いにくくなってきている。逆に中小企業はスカスカなので狙いやすいのが現状だ。

経営者の方々は、この詳しい情報を知る必要が無いかもしれないが、社内にこれを提案する人物と、そのことをよく検討する仕組みが必要だ。

どこの中小企業も「一人情シス」と呼ばれる社内SEを兼務している人がいて、この人が気づかない場合とこの人の発言力が弱い場合、被害に遭えば「倒産」が見えてくる。
こんなアホらしい話は、実際に起こり得るのだ。

ウイルス対策ソフトを入れていれば大丈夫だと思っているあなた、それは間違っています。

スピードを求めて

最近どうも、世の中が「速さ競争」になっている。

Wi‑Fi 7だの、10G光だの、聞いただけで肺活量が上がりそうな言葉が並ぶ。
数字もたいしたもので、46Gbpsなどと言われると、もう人間の感覚など置いてきぼりだ。

もっとも、一般人の理解はこうだ。
「なんか知らんが、早いらしい」
そして店員さんが「理論値では……」などと言い出すと、
「じゃあそれで」と契約する。

さて、問題はそこから始まる。
家に10Gの光を引いた。
壁からは間違いなく10Gが来ている。
ところが繋がっているルーターは、よく見たら100BASE‑T。
結果、いくら頑張っても出るのは100Mbpsあたりで頭打ち。

これは別に珍しい話ではない。
最高速度の話をしている途中で、いちばん細いところを忘れている
これを専門用語で「ボトルネック」と言う。

ボトルネックとは、
「全体の流れを、いちばん細い部分が決めてしまう」現象だ。
技術者は知っているが、カタログは絶対に教えてくれない。

たとえば高速道路。
三車線の立派な直線が続いていても、
途中に料金所が一つしかなければ、そこで全員が詰まる。
F1マシンでも、軽トラでも、料金所では同じ速度だ。
あるいは水道。
貯水タンクが東京ドーム一杯分あっても、蛇口がストローの太さなら、コップ一杯溜まるまで、ちゃんと待たされる。
通信もまったく同じである。

例えばWi‑Fi 7対応の最新スマホを買ったとする。
スペック表には「最大46Gbps」とある。
胸が躍る。
だが家の光回線は1G契約。
その時点で、もう46分の1以下だ。
さらに言えば、
・ルーターの性能
・LANケーブルの規格
・相手サーバーの回線
・時間帯の混雑
どこか一箇所でも細ければ、そこが上限になる。

つまり、
速い道具を一つ買っても、全体が速くなるわけではない。
それなのに人は、
「一番速そうな看板」だけを見て財布を開く。
そして思う。
「思ったほど速くないなあ」と。
通信も人生も、一番詰まりやすいところを予測すれば失敗しないかもしれない。
酒も同じである。
一升瓶をラッパ飲みしようとしても、結局は喉の太さ以上には流れてこない。
無理をすると咽せる。
そして、だいたい怒られる。

速さとは、出せることより、ちゃんと受け止められることの方が大切なのかもしれない。

…。いやまてよ?速さは大事だ。
早くするためにわざわざ買ったのだから。

解決策は実は簡単である。
ボトルネックを無くすことだ。

家からインターネットに出るまでの道を、すべて太く、すべて速く、すべて新しくする。
ルーターも、ハブも、ケーブルも。
つまり、全部買い替えである。

いやー、速くはなった。
その代わり、財布の速度が極端に落ちた。

不知火

庭で不知火(甘いのはデコポンという)を栽培しているが、今年初めて実をつけた。
実は4個成っているが、収穫時期を調べていたら新たな発見が(◎_◎;)

不知火は、収穫したスグは酸っぱいので、低温多湿の温度変化の少ない場所で1か月ほど寝かす(追熟させる)事をしてから出荷するらしい。
私は出荷しないけど、こりゃまた手のかかるものを作ってしまった(*_*;

新しい事への挑戦

新しいことへの挑戦という言葉には、希望がある。いや、希望しかない。
でも、私のようなヘタレにとっては、ちょっとした恐怖でもある。

私は努力が嫌いだ。はっきり言える。昔、面接に来た人がこう言った。
 「私は努力することが好きです」
その瞬間、私はこの人を心から尊敬した。その後、どんどんこの人が好きになった。努力を“好き”と言えるなんて、私には一生無理だ。私は努力家ではない。好きなことを追いかけるだけの放蕩者だ。

証拠はいくらでもある。例えば「墨絵を描きたい」と思って、大阪の日本画材屋さんで道具一式を買ったのに、20年以上経ってもまだ始めていない。三日坊主どころか、ゼロ日坊主だ。
そういえば英会話教材も続かなかったなぁ。

メタボ対策を決意したときも、犬の散歩で歩幅を広げる、帰宅後に全力ラジオ体操をする、ニンテンドースイッチのFitBoxingで有酸素運動をする…と計画だけは立派だった。やり始めると人に「ダイエットを始めたんです」なんて得意げに言ったくせに、いつの間にか放り投げて、残念な結果だけ残して時間だけが経過した。

でも、そんな私にも続いたことがある。40歳で始めたピアノは、もう20年近く続いている。
なぜか?
楽しいからだ。努力じゃない。好きだからだ。最大の理由は「音による癒し」。
最初は「ピアニストになりたい」なんて大それた目標はなかった。ただ「弾けるようになりたい」という小さな希望だけ。なんか、ピアノ弾けるとカッコ良いし。
お金もないのにピアノを買い、誰にも習わず毎日コツコツ弾いた。当然ピアニストのような技術が身に付いたわけではないが、今も新しい曲を練習するたびに何ヵ月もかかって、最後まで聞けないこともあるが、楽しい。そして、音に癒される。

この経験からわかったことは、努力できない私でも、好きなことなら続けられるということだ。だから、努力家の皆さんは本当にすごい。でも、努力できない人も諦める必要はない。好きに結びつければ、どんなことでも挑戦できる。
大切なことは「新しい事への挑戦」だ。結果は勝手についてくるし、ついてこなくても良い。

今年、私は還暦を迎える。「新しい挑戦」として、新しいプログラミング言語を学ぼうと思う。努力は必要だ。でも、知らないことや新しいことを覚えるのは好きだ。だから、きっと続けられる。年男でもあるし、やれる気がする。やれるぜっ!

……ただ、墨絵の道具はまだ押し入れの奥で眠っているけどね。

onmicrosoft.com の扱い その1

法人向けMicrosoft 365のライセンス契約をすると、サインイン用のメールアドレス(xxx@xxx.onmicrosoft.com)が発行されます。
※法人用の製品は、正しく届け出をしている個人事業主も購入できます

このメールアドレスは、製品(サービス)やPCにログインする際に使用しますが、企業ではこのメールアドレスのまま個人のメールアドレスとして運用するケースはどの程度でしょうか?正確な数字はわかりませんが、結構な割合でそのまま使用されていることがあるようです。そして、そのことはMicrosoftとしては推奨してないようです。それどころか、Microsoftは2025年度後半からメールの送信制限を設け、2026年度中には全ての企業はカスタムドメインでの運用に切り替える必要があるという話です。
※カスタムドメインに切り替えるとは、onmicrosoft.comから自社ドメインに切り替えるということです
皆さん日々使うメールアドレスは、自社のドメインで運用されているのではないでしょうか?
例えば、 hogehoge@hoge.co.jp など。
そうであれば、切り替える必要などありませんが、ログインする際にxxx@xxx.onmicrosoft.comのアドレスを使わないといけません。

そもそもMicrosoftから発行された、xxx@xxx.onmicrosoft.comというメールアドレスは、サインイン以外に使用するところがないのではないか?
実際は、そのようです。Microsoftは一旦onmicrosoft.comのメールアドレスを発行する必要があり、このアドレスは消すことはできません。カスタムドメインの運用に切り替えたあとも、裏で実際のIDとして動いているようです。

Microsoft 365 関係は、カスタムドメインに切り替えて運用することが望ましいですが、そう簡単に行かないのが今日の話です。

カスタムドメインは会社のメール(例えば、 hogehoge@hoge.co.jp)処理をMicrosoft側に処理させるということになるのですが、これには2つのケースがあります。

  1. 全てのメールをMicrosoft側で処理する(全てのメールアドレスでExchange Onlineのライセンスが必要)
  2. 一部のメールをMicrosoft側で処理する(処理するメールアドレスはExchange Onlineのライセンスが必要)

会社のメールアドレスを全てMicrosoft側に処理させようとすると、DNSの設定をMicrosoftへ向ければよいのですが、この場合は全てのメールがMicrosoftへ届くため、Exchange Onlineのライセンスが無い人はメールが届かないということになります。

通常は、どこかのレンタルサーバーでメールの送受信を行っています。そして、このメールアドレスの発行数は、一定数までは料金がかからないことが多いはずです。
しかしMicrosoftでメールの送受信をするには、Exchange Onlineのライセンス料が必要になるため気を付けないといけません。

会社で働く従業員にはOfficeツールとしてMicrosoft 365 Business Standardなどのライセンス契約をしていると思いますので、新しくExchange Onlineのライセンスは不要です。しかし、それが会社の問い合わせ用のメールアドレスだったり、受注用のメールアドレスでOfficeツールを必要としないものだったらExchange Onlineの単体ライセンスが必要になって来ます。会社には業務上必要なメールアドレスは沢山あるはずです。
Exchange Onlineのライセンス費用は単体で599円(年払いの月額、税抜き、2025年12月7日調べ)しますので、結構な費用増になると思います。

実際に2の内容でカスタムドメイン化を進めた場合、障害がいくつも出ました。
このことを次回書いていきます。


汚れているのは心

人は、誰にも見られていないとき、何をするかわからない。
タバコのポイ捨て、立ち小便、泥棒もそうだ。
逆に、人に見られているときは、悪いことをする人はレアだ。普通は、見られていると良いことをする。
つまり、行動を決めるのは「視線」ではなく「心」なのだ。

今朝のテレビで、羽田空港が「世界一きれいな空港」だと紹介されていた。
画面に映ったのは、清掃会社の若い女性スタッフ。彼女は自分の担当箇所を黙々と清掃していた。

清掃の仕事は、床やトイレだけではない。壁、テーブル、ガラス、ありとあらゆるものを常にきれいに保つ。それが仕事だ。誰かに見られているかどうかは関係ない。
ここまで聞くと、私はこの仕事を「やっつけ仕事」に分類してしまう。積まれたタスクを次々に片付ける仕事だ。私はこれが苦手だ。なぜなら、飽きてしまうからだ。

しかし、彼女の言葉にハッとした。
「そこにいる人にお尻を向けないように気を付けています」
この気遣いに、私は驚いた。誰も気づかないし、感謝もしない。それでも彼女は続ける。これは最上級のサービスだと思った。
一日2万歩も歩きながら、ただやっつけるだけでなく、人への配慮を忘れない。
見られていなくても、同じレベルで仕事をする。誰もいなくても、責任を果たす。その積み重ねが「世界一きれいな空港」をつくっているのだろう。

私はどうだろう?
見られているとき、きっと盛ってしまう。本当は普段やらないことを、見られているときだけやってしまう。それが悪いとは思わない。でも、見られていないときも同じ態度でいたい。
結局、汚れているのは床ではなく、私の心なのだ。

この話は、私の仕事にも通じる。私はサービスを提供しているが、ターゲットが明確にいるから成り立っている。
でも、ターゲットが見えなくても、ビジネスは成り立たないのか?
考えてみると、面白い。多くの人が知らず知らずにメリットを得て、それで生計を立てられるなら、新しい分野だ。
……いや、利益をもくろんでいる時点で、不純か。

人に見られていなくても、普段と変わらずやっていること。
庭木の世話とか———

ガーン!!(◎_◎;)
ダメだ、凡人だ。

陰陽なのか?

いいことをすると、気分がいい。

待合室でふと横を見ると、診察券が落ちていた。
通りかかった看護師さんに「誰か落としていますよ」と声をかけると、その方が診察券を持って去った。
少しして、80歳くらいの男性が診察室から出てきて私の横に座った。
「診察券、落としていませんか?」と尋ねると、
「いや、俺は財布に入れとるから大丈夫や!」と答え、目の前で財布を開いて診察券を見せてくれた。
その財布には一万円札がワンサカ入っていて、「危ないなぁ」と思ったが、それは関係ない話だ。

しばらくして、看護師さんが「先程はありがとうございました」と言いに来た。
どうやら落とし主が見つかったようだ。

この出来事をきっかけに、ふと気づいたことがある。
誰かが良いことをすると、同時に悪いことが起きた人がいる。
必ずしもそうとは限らないが、そういうことは多い。

財布を落とした人がいたから、届けて感謝された。
カバンをひったくられた人がいたから、追いかけて捕まえた。
など。

昔、私が勤めていた会社で、ウェブサイトに占いを掲載しようという話が出たことがある。
企業サイトなので、まったくのウソはダメ。占い師に払うお金もない。
という流れから、自分で四柱推命を勉強しようと思い、本を買った。
その本の最初の方に「陰陽五行」が出てきた。

このとき、世の中のことは常に反対のものがあり、それで釣り合っていることを知った。
陰陽説である。昼と夜、上と下、勝者と敗者。
人が喜べば、悲しむ人がいる。これは少し無理やりだが、良いことをした人には、悪いことが起きた人がセットなのは理解しやすい。
経済も、儲かる人がいるから、損する人がいる。
地球レベルで考えると、質量保存の法則に近い。

そんなことを考えていると、診察室からさっきの年配の男性が再び現れ、私の隣に座った。
そして話しかけてきた。

「また、入院や…」
「今年の春に心臓の手術をして入院したんやけど、今度は肺に穴が空いてて、空気が漏れてるらしい…」
「このまま入院しなさいと言われたが、なんの用意もしてきてないし…妻も今朝、大阪の息子のところへ行ったし」
「ここは病院食がマズイし」

恐らく、先ほど診察券のことを尋ねたことで、私を知り合いと思ったのだろう。
おじいさんの愚痴に同意しながらなだめていたが、しばらくしてどこかへ行ってしまった。

それにしても、大きな病院は待たされる。いや、小さくても待たされるか…。
私はかかりつけ医からの紹介状を持ってきたので、朝一番に来なければならなかった。
その割に、呼ばれるまでが長い。検査は終わったが、診察室に呼ばれるのはおそらく最後。
座ったときは10人くらい待っていたが、あと2人になったので、もうすぐだ。
そういえば、昔は病院で携帯はタブーだったが、今は壁に無料Wi-Fiのお知らせが貼ってある。
2時間無料だって?!もう解禁なのか?

あれこれ考えていると、ようやく呼ばれて担当医から長い説明が。
待つのも長いが、説明も長い。
でも、長くてもありがたい。

そして、手術をすることになった。

10年以上前、私は大腸がんになった。
健康診断でたまたま見つかったのだが、そのとき思ったのが、
「私はもうこの世の中に用がないのかもしれない」ということ。
結婚して子供が成長し独立し、人間の為すべき責任は一旦済んだ気がした。
この先、生命を繋いでいくことはおそらくないので、生き物としてそれほど意味がない。
だから体は勝手に終末へと向かっていくのかなぁ…。

だが、内視鏡手術で簡単に治った。
そして、「私はまだこの世で何か必要とされているのかもしれない」と思った。

今回はがんではないが、手術が必要な病気になり、前と同じようなことを思った。
生きていても、何か人のためになることをしている実感はないし、CO₂を排出し続けるだけの、用が無い生き物かもしれない。

これは、無事に退院できたときにまた何か、思うことがあるはずだ。

何の兆候もなく、あるとき突然病気になる。
これは、お金を払おうとして財布を出そうとしたときに、落としたことに気づくような話だ。

悪いことが起きると、良いことがセットになっている。
私の命がここでつながったとき、良いことは私に起きたことになるのか?
私の命がここで絶たれたとき、良いことが起きるのは誰だ?

まさか、こたつでせんべいを食べながらテレビを見ているカミさんではあるまいな(怒)

十戒

世の中に人間関係で悩む人が多いが、原因は人間の口の軽さだと思う。
人の話をするときに多少脚色することが、諸悪の根源だ。
関西人は最後に、「知らんけど」と付け足して罪を振るい落とすw

健康自炊

通勤時間帯、都心と逆方向の電車はガラガラ。
座っている人たちは、全員スマホを凝視。まるで「情報摂取中」の表示が出ているかのようだ。
昔は音楽を聴く人、寝てる人、本を読む人がいた。今はみんな、スマホという名の情報の自動給餌機に夢中。

よく考えてみた。
乗車前よりも乗車後のほうが、脳内の情報量が増えている。
情報の定義は曖昧にしておくが、スマホから得た何かが脳に侵入しているのは確かだ。
彗星の軌道は変わらないし、地球の質量も変わらない。変わるのは人間の脳の中身。
つまり、人類は進化ではなく、情報で肥満している

AIに聞いてみたら、情報過多は健康に悪影響を与えるらしい。
これは大変だ。スマホは便利だが、健康を蝕む毒にもなる。
まるで「合法ドラッグ」。しかも中毒者は全員、ポケットにそれを忍ばせている。

思い返せば5年前の10月、私は会社をサボって海へ行った。
毎日の嫌なことが蓄積して疲弊していた。
平日の海岸で石を積み、スマホで写真を撮った。
心は疲れていたが、スマホは手放せなかった。
この時点で、すでに「情報依存症」だったのかもしれない。
石を積む行為は瞑想だったが、スマホで撮った瞬間にSNS用の供物になった。

最近私は一つの自炊を始めた。
まず、スマホのモバイル通信を常時OFFにした。
WiFi環境以外ではネットに繋がらない。
副産物として通信料が安くなる。これは「節約という名の強制断食」だ。
お金持ちにはできないかもしれない。彼らは情報もカロリーも無制限。

電車内や待ち時間には、スマホに入れた音楽を聴く。
目を閉じて、音に身を委ねる。
音楽は古代から治療に使われてきた。
情報ではなく、感情に働きかける。
クラシックでもパンクでも、脳に優しい「音の栄養」だ。
しかも副作用なし。唯一の注意点は、隣の人がヘッドバンギングしてると怖いことくらい。

そして、情報を得る時間を決めた。
私は机に座っているときだけ、情報を摂取する。
スマホではなくPCで。
これは「情報の定時制高校」みたいなものだ。
スマホは24時間営業のコンビニ。便利だが、栄養は偏る。

仕事前にニュースを読み、仕事中に調べ物をし、休憩後に少しネットをザッピングする。
このルールで、情報の暴飲暴食を少しだけ制限できている気がする。
…気のせいかもしれないが。

実は最近、体調が崩れている。
原因不明の不調が同時多発的に発生し、手術も決まった。
情報過多か、加齢か、不健康な生活か。
どれが原因かはわからないが、健康なほうがいいに決まっている。
少なくとも、スマホの通知音で心臓が跳ねる生活は卒業したい。

だから、みんな何か「自炊」してほしい。
情報も、食事も、生活も。
外食ばかりでは、心も体も消化不良になるのだ。
そして、スマホはたまに「絶食」させよう。
それが、現代人の新しい健康法――情報断食である。

まぼろし

ドキッ!
向かいに座っていた女性に私の魂が反応した。

髪は全て深めの帽子にスッポリ。顔は見えない。
同じ駅で降りたので、後ろからその人のうなじが見えたw
すると白いものが。

おや? ん? 全部真っ白なのか??
……。

遠ざかる女性は、小さくなっていった。