onmicrosoft.com の扱い その1

法人向けMicrosoft 365のライセンス契約をすると、サインイン用のメールアドレス(xxx@xxx.onmicrosoft.com)が発行されます。
※法人用の製品は、正しく届け出をしている個人事業主も購入できます

このメールアドレスは、製品(サービス)やPCにログインする際に使用しますが、企業ではこのメールアドレスのまま個人のメールアドレスとして運用するケースはどの程度でしょうか?正確な数字はわかりませんが、結構な割合でそのまま使用されていることがあるようです。そして、そのことはMicrosoftとしては推奨してないようです。それどころか、Microsoftは2025年度後半からメールの送信制限を設け、2026年度中には全ての企業はカスタムドメインでの運用に切り替える必要があるという話です。
※カスタムドメインに切り替えるとは、onmicrosoft.comから自社ドメインに切り替えるということです
皆さん日々使うメールアドレスは、自社のドメインで運用されているのではないでしょうか?
例えば、 hogehoge@hoge.co.jp など。
そうであれば、切り替える必要などありませんが、ログインする際にxxx@xxx.onmicrosoft.comのアドレスを使わないといけません。

そもそもMicrosoftから発行された、xxx@xxx.onmicrosoft.comというメールアドレスは、サインイン以外に使用するところがないのではないか?
実際は、そのようです。Microsoftは一旦onmicrosoft.comのメールアドレスを発行する必要があり、このアドレスは消すことはできません。カスタムドメインの運用に切り替えたあとも、裏で実際のIDとして動いているようです。

Microsoft 365 関係は、カスタムドメインに切り替えて運用することが望ましいですが、そう簡単に行かないのが今日の話です。

カスタムドメインは会社のメール(例えば、 hogehoge@hoge.co.jp)処理をMicrosoft側に処理させるということになるのですが、これには2つのケースがあります。

  1. 全てのメールをMicrosoft側で処理する(全てのメールアドレスでExchange Onlineのライセンスが必要)
  2. 一部のメールをMicrosoft側で処理する(処理するメールアドレスはExchange Onlineのライセンスが必要)

会社のメールアドレスを全てMicrosoft側に処理させようとすると、DNSの設定をMicrosoftへ向ければよいのですが、この場合は全てのメールがMicrosoftへ届くため、Exchange Onlineのライセンスが無い人はメールが届かないということになります。

通常は、どこかのレンタルサーバーでメールの送受信を行っています。そして、このメールアドレスの発行数は、一定数までは料金がかからないことが多いはずです。
しかしMicrosoftでメールの送受信をするには、Exchange Onlineのライセンス料が必要になるため気を付けないといけません。

会社で働く従業員にはOfficeツールとしてMicrosoft 365 Business Standardなどのライセンス契約をしていると思いますので、新しくExchange Onlineのライセンスは不要です。しかし、それが会社の問い合わせ用のメールアドレスだったり、受注用のメールアドレスでOfficeツールを必要としないものだったらExchange Onlineの単体ライセンスが必要になって来ます。会社には業務上必要なメールアドレスは沢山あるはずです。
Exchange Onlineのライセンス費用は単体で599円(年払いの月額、税抜き、2025年12月7日調べ)しますので、結構な費用増になると思います。

実際に2の内容でカスタムドメイン化を進めた場合、障害がいくつも出ました。
このことを次回書いていきます。